飲食業の上京はかなり気合がいる

上京物語

この記事では実際に僕や僕の周りの調理師や飲食に携わる方の意見を参考に書き上げたものです

僕は北海道札幌市の出身で現在はイタリアンレストランのウェイターとして働いています。北海道の専門学校在学時を含めるとおよそ10年ほど「飲食業」に携わっています。東京に出てきて5年ほどになるでしょうか、僕にとっての『東京で働くこと』はかなりハードルが高く1年ほど悩んで上京しました

なぜ『東京で働くこと』をハードルが高いと感じていたの?

僕(秋田楓といいます)自身の話ですが 上京しておそらく5年目か6年目になるかなと思います

圧倒的なレベルの差」これが僕をひよらせた大きな要因の1つです

東京といえば日本の中心。美味しいものが集まるところ。つまり働いている人々は皆、日々切磋琢磨して高めあい、時にはシェフや支配人から喝を入れられたり…と「調理スキルや知識等のレベルの差によって心が折れて業界から足を洗うことにはならないだろうか」これが上京に至るまでに悩み続けた問題でした。これ、実際に業界を辞めないにしても「地元帰ります」って人を何人か見たことがあるんですよ。職場でいじめられるとかって話、昔は稀にあったようですしね…

調理師 上京4年目 男性

親からの引き止め

実際、「引き止められる」というほどではなかったそうですが、「ホントにいくのね」みたいのはあったみたいです。親が心配というのもあってなかなか決断に時間がかかったそう

調理師 上京6年以上 男性

お金がない」シンプルですね お金

でも地方の飲食業界初任給ってめっちゃめちゃ給料低いんですよ!!地方は家賃が低いにもかかわらず一人暮らしだと生きていくのやっとってレベルですよ!!この方は一人暮らしで何とか貯金50万円をためて上京したとおっしゃってました。やっぱり北海道→東京と比べると引っ越し費用が安く済んでいるようです

地方(北海道)と東京の違いって?

・家賃…全然違います。ほんと23区内はたっかい!!新築、1K、駅チカ、日当たり風通し最悪、25平米くらいだったかな  こちらの物件の家賃が8万円でした(笑)札幌だったら半額で済むと思うんですよね(笑)

・人の多さ…異常です。絶対職場の近くに住むべきです。貧血持ちなこともたたって満員電車でぶっ倒れたことがあります (ランチ営業に間に合わずしこたま怒られました(笑))

・電車遅延…札幌市内で遅延ってあんまりなかったんですけど3日に1回はどこかしらの路線で人身事故や線路内立ち入り、なんかしらの点検等で遅延します。ラッシュ時なんかは電車が混みすぎて遅延とかもあります(笑)  もう一度言います  職場の近くに住むべきです

・労働環境…ちょうど僕が上京した時に都内の飲食業界の働き方改革が起き始めたころだったのか、 月8休み絶対!!っていう風潮になっていく真っただ中でした。上京して1年たった頃には月8休みになっていましたね(これはこれで仕込みとかしんどい部分もあったのですが…)地方で働いていた時は、ボロ雑巾のように働いていて「これが飲食」って思っていたのですごく驚きました

東京で働いてみて実際どうだった?

圧倒的なレベルの差、僕が懸念していたことですが、結局のところ都内といってもどこのどういうお店で働かせてもらうかで働いている人の技術も知識も志も考え方も人脈もお金の使い方も違うんですよね

僕はレストランから居酒屋まで働かせてもらいましたがやはり「東京という土地」ではなく「このお店」だから料理への知識や調理技術など豊富な人材がそろっているんだ。と感じることができました。でもこれって、もちろん地方でも志高い人や優れた人はいるでしょうが、日本の中心である東京じゃなかったら、こんなに沢山の志高い人は集まらないんだよなとも思います。

実際働いてみて、暴力はほとんどないです(笑) 直接的な暴力を振るう、いじめるシェフはどんどん解雇されていました。そういう時代ではなくなっていったということでしょう  僕が上京を考えた5、6年前は地方ではまだそういう風習が残っていたのですが…今はどうなってるのだろうか

上京して最初の1年間何に苦労したの?

1つ目は勉強

学生の頃まじめに勉強しなかったこともあり、調理師としてのスキルや知識はそこら辺の新卒調理師に比べても人一倍足りておらず、就職してから調理技法の名称や料理などの基本知識をつけていきました。

上京して一番最初に勤めたフランス料理のレストランでは、知らないことが多すぎて「田舎で何してきたの?」とかよく言われてました。オーダー伝票がフランス語でしかも手書きだから筆記体の人の伝票が読めないとか、デシャップでコールしようにもテーブル番号などの数字もフランス語でコールしなきゃいけないとか、もう大変(笑) 初めの1か月はフランス語の辞書を購入し通常捨てるフランス語で書かれたオーダー伝票をすべて持って帰り読み方とつづりを英単語を勉強するようにノートに書きおぼえる毎日でした。

もう1つはお金

結局貧乏でした(笑)行ってみたいレストランやら欲しい専門書やら食べたり買ったりしてると何も残らないんですねぇ  はじめのうちは部屋にある家具はカラーボックスだけでした

1か月に1個ずつ部屋にベッドやテーブルなどの家具が増えていくイメージでしたね(笑)貧乏は転職やキャリアアップすればよいことですし慣れてしまえば楽しいのでさほど問題ではないのですが辛いものは辛いんですよね(笑)

今回は以上です

秋田楓

コメント

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